食べ物に関すること


 山芋は、昔から山のうなぎといわれ、とても栄養価の高い食材です。
山芋というのは総称で、1番馴染みが深いのは栽培量が最も多い長芋です。
それから、三味線のばちのような偏平な形をして、皮が淡褐色の銀杏芋や、関西では大和芋と言われるつくね芋、そして、山野に自生している自然芋があります。
里芋に対して、こういうような山の芋を称して、まとめて山芋と言っています。

 山芋は、昔から日本特有の食べ物として、滋養強壮のために食べられてきました。
山芋で最も特徴的なのは、あの独特のネバネバです。
あのねばねばは、ムチンと言うもので、蛋白質を体内で無駄なく活用してくれるのです。
蛋白質は、体を構成する大事な栄養素ですから、当然、そこから力が出てくる訳です。
さらに、ムチンは、粘膜を潤して保護してくれる働きがありますので、胃の粘膜を保護して胃炎や、胃潰瘍などの予防にも効果があると言われています。

 その他にも、粘りの中にはデオスコランと言う成分も含まれており、血糖値を下げる働きがあり、糖尿病の人にはお勧めの食材です。
そして、もう1つ大きな魅力は、澱粉分解酵素のアミラーゼや、ジアスターゼを含んでいることです。
その上、芋類では唯一生食ができると言うことです。

 このように、山芋は胃弱を助けたり疲れた胃を助けて、疲労回復につながるのです。
特に、大根と山芋はジアスターゼなどの澱粉分解酵素を含みますので、餅などを食べる時に、これと絡めて食べると、喉の通りも良く消化も良くなり、お年寄りにはよいと思います。
 山芋は、とろろにして食べることが多いと思いますが、注意して欲しいことは、温度が60℃以上に高くなると、澱粉分解酵素の機能がなくなってしまうと言うことです。
ですから、とろろ汁などを作られる時は注意が必要です。



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