カワハギといえば、干物で売られているカワハギかと思っている人も多いかと思いますが、干物で売られているカワハギと言われているのは、実は、ほとんどがカワハギではないのです。
確かに、皮を剥いでしまいますから、カワハギには違いありませんが、干物になっているものは仲間のウマヅラハギがほとんどです。
本当のカワハギは、それほど取れる魚ではありませんから、あんな沢山の干物はできないのです。
ウマヅラハギは、釣りに行くとよく釣れる魚ですが、特に、1970年代の海洋汚染が問題になった時2、このウマヅラハギが大発生して騒がれた魚です。
これには、海が汚れヘドロの中に、ウマヅラハギにとって好物の餌が豊富にあったのではないかと言う説や、海が汚れて天敵がいなくなったなど、さまざまな説があります。
カワハギが釣れる方は、相当な釣りのベテランだそうです。
なにしろ、カワハギは、餌取りの名人と言われているくらいで、なかなか釣れない魚なのです。
とにかく、小さな口と鋭い刃で、釣り針から、チョンチョンとつついて餌だけを取るのです。
つまり、口が小さいので、餌をパクッとやらないのです。
しかも、カワハギは、人間の舌と同じミライと言う細胞を持っていて、味が分かるのだそうです。
ですから、唇で餌をチョンチョン突くと、餌の味が分かるのです。
カワハギは、晩秋から冬場にかけて大きくなり、おいしくなります。
大きいのは30センチくらいになりますが、食べ方として1番おいしいのは、肝を使った肝合えですが、肝だけでもおいしいです。
もちろん、刺身でも焼いてもおいしい魚ですが、チリ鍋2してもいけます。