その他の雑学
物の値段


 戦後60年で、物の値段がどう変わったかを調べた人がいます。
今回は、それをご紹介します。
まず、驚くべきことなのですが、値段の上がらなかった物、もしくは、あまり上がらなかった物を紹介します。
鶏卵 鶏の卵です。
これは、45年前の昭和35年でも、1個15円程度でしたが、今でも、15円くらいのこともありますし、もう少し安い時もあるくらいです。
ですから、卵は物価の優等生と言えそうです。
お風呂が10円、コロッケが4円、メンチコロッケが10円、何も付けないコッペパンが5円でした。
お金のないときは、これにキャベツの刻んだのをはさみ、ソースをかけて食べていたこともあります。

 それから、上がっていないのが牛乳です。
牛乳もあまり上がってなくて、昭和35年頃は180CCのガラス瓶に入った牛乳が配達されていました。
これが、昭和35年には14円でした。
これを、紙パックの1リットルに換算すると80円になります。
現在売られているのは、1リットルの紙パックで160〜170円です。
ですから、せいぜい2倍にしかなっていないのです。

 次に、ゴルフボールです。
ゴルフボールは、昭和35年には1個300円でしたが、今でも、600円〜700円ですので2倍程度しか上がっていないのです。
それから、ピアノですが、アップライトのピアノが昭和35年には18万円でした。
それが今でも50万円〜70万円なので、これも、せいぜい3倍〜高い物でも4倍です。
自動車も優等生で、2倍〜3倍程度です。
 こうして見ると、物を作る人の努力によってか、思ったより上がっていないのです。
では、何が上がっているのでしょうか。

 戦後、値段が一番上がったのは、物ではなくて情報です。
例えば、中央公論と言う雑誌がありますが、45年前には150円でした。
それが、現在では800円です。
つまり、5倍強になっているのです。
それから、平凡社の大百科事典ですが、昭和35年には全32巻で6万4千円、それが、現在では全35巻になって21万4千円ですから、4.2倍になっています。

 次に、上がっているのが新聞です。
これは、以外に上がっていて、390円から現在では3950円ですから、約10倍になっています。
それから、NHKのテレビ受信料ですが、昭和35年には1ヶ月300円でしたが、現在では衛星放送と合わせて3635円ですから、約12倍です。
コのように、情報は、それなりに上がっているのです。

 それから、大相撲の升席の料金ですが、45年前には千円でした。
それが、現在では一人1万千300円ですから11倍です。
それから、歌舞伎座の料金ですが、桟敷席の良いところで当時は1100円でした。
それが、現在では1万6千円になっています。
実に、14.5倍なのです。

 では、もっと上がった物はあるのでしょうか。
あります。それは、国立大学です。
入学するには、まず受験をしなければなりません。
その受験料が、45年前には千円でした。
現在では、センター試験と2次試験の2つを受けなければなりませんが、それを併せて3万3千円です。
何と、33倍にも上がっているのです。
そして、もっと上がったのが国立大学の授業料です。
45年前には、9千円を払うと1年間授業が受けられたのですが、現在では、何と52万800円になって、58倍にもなっているのです。
これで、百科事典を読むような授業をしていたのでは、52万円も学生から取る資格はないでしょう。
学生が感動するような授業をしてほしいものです。

 そして、究極の値上がりをご紹介します。
それは、土地の値段ではないかと思われがちですが、実際にはどうなのでしょうか。
土地の値段でいつも出てくるのが、日本で1番高いと言われている東京の銀座4丁目の角の所の値段ですが、45年前には1坪300万円でした。
それが、バブルの時でも6千万円程度で取引の対象になっていました。
それが、現在では4千万円程度なので13倍しか上がっていないのです。

 では、最大の値上がりとは何でしょう。
それは、お葬式の費用です。
以外ですが、これは、ピンからキリまであって比較するのが難しいのですが、昭和35年には、標準的な三段飾りと言うのが1万5千円で、お葬式ができたそうです。
現在では、これと同じ程度のお葬式で100万円かかると言われますから、実に66倍も値上がりをしていることになります。



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