人間には、右利きと左利きがいますが、日本人には左利きの人が少ないのはなぜでしょうか?
それを調べている医者にも分からないそうで、「人間の特性とでも言うしかありませんね。」と言っていましたが、そうした特性の上に、右利きを押し進める要素が2つあるとも言っています。
それは、遺伝と環境なのだそうです。
では、左利きを増やす環境というのは、どんなものかと言うと、例えば、日本人は外国人よりも、左利きが少ないと見られています。
これは、日本が漢字とお箸の文化という環境にあるからと研究者は言っています。
そう考えると、漢字のはねや、はらいなどは右手で書きやすいようにできていますし、箸の場合も、右手で扱うのが美しいという価値観があるからです。
しかしながら、日本人にも左利きの人も増えているようです。
1975年と95年に、利き手調査が行なわれ、1975年には左利きは3.1%だったのが、95年には4.8%に増えていました。
モーツアルトやレオナルドダビンチ、ピカソも左利きだったと言われていて、左利きには芸術家が多いとも言われていますが、左手をつかさどるのは右の脳ですから、右脳は、音や色、画像を処理することに優れている脳です。
そこで、左利きは右脳を刺激させるため、芸術性や音楽性が優れていると考えられています。
人は右、車は左。日本の道路は、この対面交通が基本ですが、なぜ車は左なのでしょうか?
私が子どもの頃の昔は、人や馬車、自動車は全て左側通行だったように思います。
もっと昔は、武士は左の腰に刀を付けていて、右側を歩くと、擦れ違う武士同志の刀がぶつかってしまうからだと言われています。
しかし、戦後はアメリカの影響と、事故を減らす目的から、それまで使っていた道路の設備を有効に活用する必要もあって、車は変更せず、人間だけを右側通行にしました。
それから、エスカレーターですが、東京では立つ人は左側に乗り、歩く人は右側を登って行きますが、大阪では逆のようです。
これは、どうやら、東京の場合は自動車の交通方法がとられ、大阪では、万博の時の交通方法が取られたからとも言われています。
では、中間の名古屋ではどうかですが、なんと、東京方式を取っているのです。
それから、お酒を飲む人のことを左利きと言いますが、どうしてでしょうか?
それは、江戸時代に佐渡の金山で働く人が使っていたのが始まりと言われています。
金槌を持つ右手が利き手、のみを持つ左手をのみ手と呼んでいたことから、よく飲む人のことを左利きと言うようになったと言われています。
そして、商売の場合は、うまく行っていないことを左前などと言いますが、これは、死んだ人に着せる装束を左前に着せることから来ている言葉のようです。
その他にも、左回りや左向きと言う言葉も、うまく行かない場合に使われることが多いのは、おそらく、左という言葉には、普通と違う、流れに逆らっていると言うイメージがあるのではないかと思います。
しかし、左というイメージも悪いことばかりではなく、左うちわなどという余裕のある時に使う言葉もあります。