その他の雑学
門松


 年末を迎えると、何かと忙しい日々が続きますが、今回は、お正月の松飾のお話です。
門松は、家の門の所に並べて立てますが、なぜ、門松を立てるのでしょうか。

 それは、新年の神様をお招きするために、その目印として、また、神様が宿られる場所として門松を立てるのです。
昔は、松や杉、しい、榊などの常緑樹が使われていました。
それが、いつの間にか松だけになってしまいました。

 現在の門松は、竹3本を松で囲み、荒縄で結んだものですが、一般的には、竹飾りは3本の竹を立てますが、上の切り口が斜めに切っているものと、節の所で平らに切っているものとがありますが、それは、どうしてでしょうか。
例えば、銀行などの門松の竹は、節のところで平らに切っているのが多いのですが、料亭などのお客が来るような所では斜めに切ってあります。
ですから、寄席などでも斜めに切ったものを飾るのは、中をよく見せると言った気構えからだそうです。
と言ったように、竹の切り口一つにも意味がありました。

 現在では、それを守っているところが混乱しているようですが、昔は、実に見事にその家の考え方によって、一般の家も斜めに切っている家と、横に切っている家では、その家の暮らし方が現れているのです。
一方、関西では松の小枝に半紙を巻き、それに、水引をかけたり、ダイダイや柊などで飾られた門松もみられるようです。
昔は、松や杉、しい、榊などが松飾りに添えられていたようですが、譲り葉や柊もあります。

 譲り葉というのは、若い葉が出て来るまで、年取った葉が木を守ってくれるのです。
柊は、とげとげした葉で、悪を退散させると言う意味があります。
それから、たまに、裏白を使っていることがありますが、裏白と言うのは、葉の裏が白に近い色をしているので、それは、澄んだ心を表しています。
そこから、澄んだ心で新しい年を迎えようと言う訳です。

 また、お供え餅にはダイダイを乗せますが、それは、代々家が繁栄するようにと言うことですし、昆布を飾るのは、喜ぶと言うことに引っかけて、1年中喜んでいられるようにと言う願いからでしょう。
そして、しめ縄には、御幣という紙を切ったものがついていますが、しめ縄は、ここから中は神聖な場所ですよと言う境界線を示しているのです。
当然、わらを使っていますが、それも、豊作を祈ってのことです。



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