痔にならないために、これからの生活パターンで、気を付けてほしいことについてお話します。
まず、朝便意がないのに、トイレに行くことについてですが、これは、習慣的に排便するのは、朝と決めており、便意があってもなくても、毎日、決まった時間にトイレに行く人は案外多いのではないかと思います。
しかし、これには悪いこともあります。
ある程度、一定の時間を決めて行くのは悪いことではないですが、いきむ時には、お腹に圧がかかり、肛門にかなりの負担になるだけでなくて、肛門付近の静脈が鬱血します。
その鬱血が習慣化されると、痔瘻ができやすくなります。
便意が十分にあり、強くいきまなくても便が出そうな時にトイレに行くのが、排便の鉄則です。
それから、トイレで新聞や本を読む人がいますが、ところが、トイレに新聞や本を持って行き、15分以上座っていると、排便の有る無しに関わらず、肛門に負担をかけることになります。
トイレの時間は、長くても10分以内にすることをお勧めします。
また、便秘が常習化しているのも困りますし、下痢が常習化しているのも困ります。
下痢にならないようにするには、アルコールの飲み過ぎや、コショウ、カラシなどの辛い物の取り過ぎに注意することと、立ちっぱなしや、座りっぱなしの仕事も、どちらも肛門に対して負担になります。
そのような仕事をしている人は、ときどき歩いたり、屈伸運動をしたり、軽い体操をすることが大切です。
特に、寒い場所では、腰に使いすてカイロをつけたり、痔になりかけたり、あるいは、なってしまった人は、カイロを2つに折り曲げ、下着の上から肛門の辺りにはさみ込むように付けると、幹部が温まり楽です。
軽度の症状は、それだけで治ってしまうこともあります。
それから、トイレに行って便を全て出してしまおうと言う潔癖症タイプの人は、ある程度の便が出ても、お腹にある便を全て出し切ろうとねばるのは、あまり良いことではないです。
強いいきみは、3分が限界で、3分頑張ってもだめな時は、潔くあきらめて次の機会を待ちます。
そして、神経質で生真面目で、ストレスの影響を受けやすい人は、自律神経で支配されている腸の動きが、過敏性腸症候群になりやすいです。
肛門は、唇と同じくらい柔らかい組織でできており、排便の後、トイレットペーパーで、ゴシゴシ擦るのは肛門周囲の湿疹の原因になります。