暮らしの中で免疫力アップ(その1)
病院に通うほどではなくても、体が疲れる、熱っぽい、腹が痛い、何となくスッキリしない、でも、仕事や家事をしなければならないと言う経験は、どなたにでもあるのではないかと思います。
そこで、今回は、免疫力を高めて、毎日を心身共に健康に過ごす方法についてお話しします。
体調不良とか、病気の原因は、免疫力の異常や乱れから起こることが多いです。
日常生活の中で遭遇する、さまざまな免疫力の低下の原因を取り除いて、免疫力を高めるものを取り入れることによって、心と体をともに快適に過ごすことができます。
現在の免疫力がどのくらいかを調べるには、その人の血液が1滴あれば免疫の状態を調べることができます。
これを、血液顕微鏡と言いますが、このような検査によって、かなり疲れているストレスがあるときは、血液の形がギザギザになってしまっています。
この検査は、病院に行かなければできませんが、自分で、毎朝鏡で自分の顔を見て免疫力を調べる方法もあります。
胃腸の免疫力が低下している場合は、口元のしまりがなくなってしまうとか、肺などの呼吸器の免疫力が低下していると、声が小さく元気がなくなります。
また、肝臓系の免疫力が下がっている場合は、大量に酒を飲むような人なら、まぶたの下がどす黒くなって輝きが失われます。腎臓系の免疫力が低下していると、耳たぶの裏側がどす黒くなると言うように、鏡を見て、どこがよいのか、低下しているのかが分かります。
それから、ストレスと免疫力というのは非常に関係があって、リラックスをして快適に過ごしている時には、免疫力は高いのですが、逆に、元気がなかったり、暗いイメージや、いらいらしているような時は、免疫力が低下する傾向になります。
暮らしの中で免疫力アップ(その2)
免疫力を強化する為には、ウイルスなどと戦う血液中のリンパ球を鍛えることが必要ですが、それには、攻める食材と、ウイルスから体を守る粘膜を鍛える食材をバランスよく取ることが大切です。
ウイルスと戦うリンパ球を鍛える、攻める食材にはどんな物があるのかと言うことですが、それは、白い色の白色野菜です。
それらには、ニンニク、タマネギ、ブロッコリー、大根、キャベツなどがあります。
他には、古くから免疫力を鍛える食材として、キノコがありますが、キノコには、ベータグルカンという成分が含まれていて、これが、免疫力を強化してくれます。
しかも、ビタミンやミネラル、食物繊維も豊富ですが、特に、シイタケは、免疫細胞のリンパ球を強化し、エノキダケは、腸内の免疫力を整備すると言うことが分かっています。
ところで、シイタケを取るときに注意することがあって、生のシイタケには、プロテアーゼという自分自身を溶かす成分が含まれていますので、そのまま取ると、口の中がねばねばになってしまいます。
乾燥したシイタケを用いると、シイタケの毒素も減少し、免疫によい有効成分がじわじわと出てきます。
特にお勧めしたいのが、シイタケの土瓶蒸しです。
シイタケは、栄養学的にも、キチン、ヘミセルロース、トレハーロース、マンニトール、カンゲンなどの炭水化物を多く含んでいます。
また、マイタケや、エノキダケも免疫的な栄養価が高いです。
できるだけ積極的に取りたいキノコですが、中には、毒のあるキノコも多いですから注意が必要です。
キノコは種類によって、味や香り、歯触りなどが異なって、それぞれ汁物、和え物、鍋物、煮物、そして、焼いたりと工夫次第で料理の幅を広げますので、毎日食べても飽きない利点があります。
しかし、食べ過ぎには注意しなければなりません。
暮らしの中で免疫力アップ(その3)
免疫機能の調整に、つぼを刺激する方法の刺絡療法があります。
刺絡療法というのは、爪の生え際などに注射針を刺して、少量の血液を出して、自律神経と、免疫機能を整えて病気を治す、鍼の技術の1つ瀉血(しゃけつ)と言う治療法と同じです。
これは、素人の人は禁じられていて、医者でやってもらうか、鍼の専門家にやってもらわなければなりませんが、私の記憶では、鍼の資格を持っている人でも、数年前から禁止されているのではないかと思います。
人の体の機能は、自律神経によってコントロールされていますので、ストレスなどで交感神経が緊張すると、カリー球という物が増えてしまいます。
これが増えると、体を傷つける悪い血液です。
刺絡療法は、カリー球と、リンパ球の割合を正常に戻して、自律神経のバランスを整えてくれる治療法です。
これに似た療法で、出血させないで同じ効果が得られる爪もみ療法という方法を、以前紹介したことがあります。
注射針を差して出血させることは、かなり痛みも伴いますので、抵抗を感じる人も多いのではないかと思います。
その点、爪も身療法は、家庭にいながらできますから、できれば爪もみ療法をお勧めします。
これは、以前にも紹介しましたが、親指と人さし指で、反対側の指の爪の生え際を少し痛いと感じる程度で30秒ほど押し続ける方法です。
その場合、注意する点が1つあり、薬指だけは副交感神経に影響を与えますので、この指に強い刺激を与えると、リラックスさせる神経の副交感神経を抑えることになり、心臓に悪影響を与えることがあります。
家庭で行うときは、薬指は避けた方がよいと思います。
これを続けているうちに、カリー球とリンパ球の割合が、崩れている場合ならば正常に戻りますし、正常であっても免疫力を高めてくれることに繋がります。
暮らしの中で免疫力アップ(その4)
前回は、爪の生え際を押す爪もみ療法の話しをしましたが、もっと、楽しみながら免疫力を上げる方法はないのかと言う人もいるようなので、今回は、音楽療法を紹介します。
この方法は、F分の1揺らぎと言い、音の波長が免疫力を高めてくれると言われています。
つまり、自然の音の持つ波長が、とても効果的で、川のせせらぎや、海などの波の音などです。
音楽だと、モーツアルトの音楽がF分の1揺らぎを持った曲として知られています。
他には、ショパンの雨だれや、バッハのG線上のアリア、ブラームスのハンガリヤ舞曲第5番、あるいは、シュトラウスの美しき青きドナウなど、クラシック音楽の中には多くの免疫力を上げる音楽があります。
昔から親しんだ童謡や懐かしいメロディーなども、1部の人にとっては、とても有効になりますが、大切なことは、自分が好きになれて、気持ちよくなるような音楽に親しむことです。
それから、笑うことも、免疫力を上げるためには、とても大きな役割をしてくれています。
人は、リラックスしたときに、幸福になるホルモンが出ますし、特に、脳波のアルファー波を増やしてくれます。
アルファー波が増えると、自律神経がホルモンのバランスにも良い影響を与えて、結果的に免疫力を高めてくれます。
しかし、笑うと言っても、ゲラゲラ笑うとか、人をばかにするような笑いではなく、免疫力を上げるには、質の良い笑いが大切です。
悪態をつくような下品な笑いは、大脳の皮質を刺激しませんので、落語のような腹の底から笑えるようなものが理想的です。
良い音楽を聞き、楽しい笑いをすることで、免疫力を上げられるのです。
暮らしの中で免疫力アップ(最終回)
免疫力を上げるためには、頭の中で考えているだけではだめで、やはり、運動も必要です。
運動は、血液の循環を促して、免疫力を向上してくれます。
特に、効果的な運動は、疲れない程度のストレッチ体操や、ウォーキングなのですが、更年期を迎える人には、ストレッチなど、適度な体を動かすことが大切です。
つまり、むりをしないことです。
前回も少し触れましたが、無理な運動をやると、活性酸素が発生して、むしろ逆効果になってしまいます。
人は、血液の流れが悪くなると、リンパ球が錆びてしまい、免疫力が下がってしまいます。
肩こりなどは、その典型的な例で、血液の流れが悪いのと、滞りを象徴しています。
このように、肩が凝ったなあとか、疲れたなあと思ったときは、免疫力を鍛える筋肉グルグル運動と言うのをお勧めします。
これは、関節と関節の間、特に、背骨の関節を、腰から首まで順番に、グルグルと動かす運動です。
この運動は、寝ているときでも、起きているときでも出来る簡単なものです。
どのようにして行うのかですが、まず、腰なら腰を、竜巻をイメージしながら、ゆっくりと回しますが、そんなに大きくは回せませんので、できる範囲でやります。
目が疲れている場合は、首や肩を、グルグルと回すと、その関節の血液の流れが良くなり、目の方にも血液の流れがよくなるだけでなくて、肩の血液の流れも良くなります。
この運動は、リラックスしながら、ゆっくりと軽く回して、血液を筋肉と関節に送ることです。
日常生活の中で、免疫力を高める方法は、簡単なものが多いので、時間のあい間あい間に取り入れて行くことが重要です。
毎日のちょっとした心がけが、自分の健康維持に繋がります。