その他の病気
コレステロールと糖尿病


 コレステロールは、悪者のイメージがありますが、全くの悪者ではありません。
若い頃には、体を作るとても重要な素材で、なくてはならない大事なものです。
それが、年をとってくるにしたがって必要性が少なくなり、体に悪さをするようになります。

 子どもの頃、つまり、成長期には細胞を作って成長して行くのですが、その素材としてコレステロールが必要です。
成長している時は、どんどんコレステロールを使いますが、大人になると、もう使う所が少なくなってきます。
それが、太い動脈などに付着して、血液の流れを阻害し、血液の流れが少なくなり、最終的には血管がつまってしまいます。
コレステロール値が高くなっても、高いだけでは自覚症状はほとんどありません。

 血管が詰まるようになってから、初めて自覚症状が出てくることが多いですが、その時には、かなり進行していることが多いです。
ですから、年に1度は健康診断を受けて、コレステロール値を調べておく必要があります。
 1980年頃に比べると、コレステロールの高い人が約2倍に増え、現在、大きな問題になっています。
これは、皆さんご存知のように、食生活が欧米化し、肉や脂肪を沢山摂取するようになったことと、車社会になり、体を動かすことが少なくなってきたことが、コレステロール値を高くする原因になっています。
 どうしても肉が食べたい場合は、シモフリの所を避けるようにして、なるべくもも肉などを選ぶか、豚肉のアブラ肉を取って食べたり、一度茹でこぼして食べるなどの工夫が大切です。
また、鶏肉は皮を取ってしまうと、脂が少なくなります。

 コレステロール値が高くなって起きる代表てきな病気には、心臓の血管の冠状動脈が詰まってくる病気です
。これには、狭心症や心筋梗塞などがあります。
狭心症は、階段や坂道を登ったりすると、息切れがする、あるいは、胸に何か重しが乗ったような感じがして、冷汗が出て気分が悪くなると言った状態になります。
しかし、これも4〜5分休んでいるとすぐに落ち着いてきますので、本人は、それほど危機感を感じることが少なく、たいしたことがないと思いほおっておくと、ある日、突然心筋梗塞が起こり倒れてしまう事も少なくありません。
そして、命を落とすこともあります。

 動脈硬化を起こす原因に、糖尿病、コレステロール、喫煙があります。
最近調べたデータによると、糖尿病の患者は我国に700万人、予備軍も700万人もいると言われています。
1度、糖の新陳代謝の異常が出てくると、自分のライフスタイルを変えない限り、一生付きまとわれてしまう病気が糖尿病です。

 糖尿病の話は、以前にも書いたことがありますが、まだ、はっきりとした原因は分かっていません。
考えられる原因として、食べ過ぎや飲み過ぎ、運動不足などが上げられます。
それに、遺伝因子も関係しています。
ですから、太り過ぎや運動不足のない人には、糖尿病の人は少ないです。
太っていることが、必ず糖尿病に繋がると言うわけではありませんが、肥満度が高ければ高いほど糖尿病の人が多くなるのは事実です。

 血糖値をコントロールするホルモンはインスリンですが、糖尿病は、このホルモンが不足して起こる病気です。
と言っても、不足しただけでは起こらず、不足しているところに、食べ過ぎや運動不足が重なると、インスリンが効きにくくなって糖尿病になると考えられています。
糖尿病になると、恐ろしいのは合併症です。
合併症のことは、別のファイルに書いています。

 糖尿病は、動脈硬化を促進させますので、コレステロールに加えて、狭心症や心筋梗塞に拍車をかけることになります。
糖尿病は、前述したように、インスリンが不足して起こる病気ですが、インスリンホルモンは、糖や炭水化物の新陳代謝と同時に、脂肪の新陳代謝にも関わっている大事なホルモンで、糖尿病で血糖値が高い人の中の多くは、やはり、コレステロール値も高いことが多いです。
食事の度に、高いカロリーを摂取していると、血糖値が上がってしまい、コレステロール値も上がってしまいます。
これらは、まるで仲の良い兄弟姉妹のような関係にあります。

 コレステロールの値を下げるには、やはり、基本は食事療法です。
糖尿病の食事療法と同じように、カロリー制限を行なう治療法が最も適した治療法です。
とは言え、「言うが安し 行なうがたし」で、制限された食事料を守るのは大変難しく、なかなか効果が上がらないのも現実です。
 そんな場合は、入院して食事療法を受けるのが1番効果が上がります。
入院して数日で、血糖値はグーンと下がりますし、コレステロールも2週間ほどでかなり下がります。

 この頃になると、食事量にも馴れてきますが、退院するとまた元の食事法に戻ってしまう方も少なくありません。
コレステロール値が高く、糖尿病のある場合は、普通の人に比べて動脈硬化を起こすのが早くなり、心筋梗塞や狭心症、脳卒中と言った動脈硬化が原因で起こる病気が、普通の人より10年も早く起きると言われています。
 このような病気を治療しても、糖尿病のある場合は治療成績が悪く、治療してもすぐにまた元にもどってしまいます。
ですから、死亡率も大変高くなります。

 高コレステロールと糖尿病にならないためには、食習慣を見直す必要が不可欠です。
日本古来からの食事の和食を大事に考え、豆腐や煮もの、小魚など、野菜を中心にした食事が好ましいと思います。
食事療法で、どうしても血糖値が下がらない時は、最後の手段として薬物療法と言うことになりますが、それでも、生活習慣や食習慣の変更は行なわれ、食事療法も並行して行なわれることになります。



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