一言で血尿と言っても、程度は様々あります。
自分で見て、明らかに血液が混ざっているものから、顕微鏡で見て確認されるものまであります。
前者を肉眼的血尿、後者を顕微鏡的血尿と言います。
そして、顕微鏡的血尿の場合、自覚症状のないことが多く、特に、膀胱癌や尿管癌、腎癌などの初期が考えられます。
また、症状がなくても腎臓に石ができている場合もあります。
このような場合、血尿が出ることがあります。
あとは、腎臓そのものの病気が原因で血尿が出ることも考えられます。
顕微鏡的血尿は、実際に検査してみると、大なり小なり尿に赤血球が混ざっていることがあり、血尿があるからと言って必ずしも、何かの病気があると言うことではありません。
ただし、何の症状も、何の前触れもなく尿に血液が混ざっている場合は、危険性が高いと言われます。
これを、無症状候性肉眼的血尿と言って、悪性腫瘍の可能性が非常に高いです。
自分で気が付いた血尿で、排尿を前半と後半に分け、前半の方が赤いとか、排尿の後半の方が赤くなる、あるいは、全体に赤いのか、また、色が黒っぽい赤か、新鮮な血液の色をしているなど、血尿にも様々あります。
一般的には、排尿の後半に赤くなるのは、大体、膀胱や前立腺からの出血が多く、全体が赤い場合は、腎臓から出血している場合が多いです。
前半だけ少し出ると言うのは、尿道からの出血がほとんどのようですが、その例は少ないようです。
顕微鏡的血尿でも、肉眼的血尿でも、安全な血尿と言うものはなく、血尿が認められたら検査をする必要があります。
検査の結果、何もなければ、初めて安心できます。
血尿があったけど、止まってしまったと安心していると、しばらくして、また血尿が始まって、こんどは、止まらなくなったと言う例もあります。
このような例は、膀胱癌に多いようです。