言語障害(前半)
一言で言語障害と言っても、その症状はいろいろです。
人が言葉を発する時には、まず、話したいと言う意志と、何を話すかを考えます。
次に、それを伝えるために正しい言葉を選びます。
そして、それを正しく発音すると言う、コの3つの段階があり、相手に伝わって行きます。
ですから、言葉が出ないと言う時には、どこに問題があるのかをつかまなければ、正しい対応ができないことになります。
発音がうまくできないのは、構音障害といって口などに麻痺があり、うまく言えないことがあります。
次に、考えはしっかりしているのにも関わらず、言葉を選べなくて言えなかったり、別のことを言ってしまうのは、これは、失語症と言う症状です。
それから、もともと話したいと言う意志や、考えがしっかりしていないと言うことがあり、この場合は、意識障害や認知症と言うことが多いです。
1番わかりやすい顕著な例は、片麻痺やパーキンソン病で、口の周りや喉の筋肉が堅くなったり、麻痺したことで起こる構音障害です。
これらは、発音がおかしいので1番分かりやすいと思います。
言語障害(後半)
では、構音障害の場合には、どんな対応や接し方をすれば良いのでしょうか?
構音障害者の場合は、本人は、しっかり言っているつもりなのですが、相手には、もガもが、うがうがのようにしか聞こえないのです。
そう言う時は、ご本人に一言ひとこと指を折るように、はっきりと、ゆっくり話すようにしてもらうことが良いと思います。
そうしている内に、徐々に耳が慣れて来ます。
その良い例に、我々には分からない言葉でも、家族の方にはちゃんと分かっているのです。
慣れと、どうにかして分かってあげようと言う熱意があれば、周りの人にも理解ができるようになることが多いです。
ただ、困るのは失語症の場合で、我々の場合でも、あぁ、あの人だ、と顔は分かっても、どうしても名前が思い出せないことがありますが、失語症は、それのもっと悪い状態です。
状況は、全部分かっているにも関わらず、その物の名前や言葉を忘れてしまっていて、本当に、本人は辛いと思います。
これを、構音障害と勘違いして筆談を試みようとする人がいますが、それは、とても無理な話です。