お手軽体操
気の呼吸法


 この呼吸法は、古くからある禊ぎの呼吸法から来たものです。
自然体で呼吸をすることで、体の隅々まで酸素を行き渡らせる、いわゆる、全身呼吸法です。
この呼吸法の特徴は、意識的に呼吸するのではなく、自然な姿勢で自然な呼吸をすることだけを心がけます。

 世の中には、酸素バーなどという、わざわざ酸素を吸いに行く場所まであるようですが、気の呼吸法は、自分自身の力で酸素を十分に体内に取り入れることができます。
また、始めさえすれば、どなたにでも長続きして行える呼吸法でもあります。
それを始める前に大切なことがあり、それは、正しい姿勢、自然な姿勢が取れることが必要です。

 正しい姿勢は、椅子を使った場合の姿勢で説明します。
椅子に座って、背筋をピンと延ばして胸を張ってください。
これは、一般的に言われる正しい姿勢です。
この時に、両肩を大きく上下させてみてください。
胸を張って上下させるのは、普通に行うのと少しやりにくいのではないでしょうか。

 今度は、背中を丸めてちょっとだらしない格好をしてみてください。
そして、同じように両肩を上下させてみてください。
この場合も、やはり、少しやりにくかったと思います。
最後に、自分で両肩を上下させるのに1番しやすい姿勢を探してみてください。
その位置が、肩の自然な位置です。
これをすることで、胸を張ったり、猫背になる人は少なくなります。

 次は、呼吸法です。
口の開き方は、あいうえおのあを発音する口の形で、息を正面に向かってまっ直ぐ静かに吐きます。
この時、若干息をする音がしてもかまいません。
慣れていない人は、意識して吐こうとしますので、胸に力が入りがちです。
息を吐くときに、頭、胸、腰、足、足先と、上から順番に息が出て行くようなイメージを持つと、楽にはけるようになります。
ここでは、吐き終わりが重要です。
吐き終わったら、直ぐに口を閉じないで、1 2 3と数えるように間を取ります。
やっている内に、吐く時間がだんだん長くなってきますが、大事なのは、楽にはけることです。

 さて、吐いたら今度は吸わなければなりません。
息を吸うには、まず口を閉じます。
空気は鼻から吸いますが、吸い方としては、花の香りをかぐように静かに吸い始めます。
吐くときとは反対に、今度は、足先から、足、腰、胸、頭と順番に満たされるようなイメージを持つと楽に吸うことができます。
吸い終わりには、息を止めるのではなく、自然に静まって行くことが大切ですので、吐くときと同じような間が必要です。

 こうして、吐くのと吸うのを繰り返すわけですが、大事なことは、途中で胸に力が入っていないかどうかと言うことなので、定期的にチェックすることが必要です。
これを、寝る前に15分くらい行うと、質の良い睡眠が約束されます。



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