お手軽体操
ぼけに勝つ.


ぼけに勝つ(前半)

 最近は、ぼけとは言わずに、認知症と言うことになっていますが、今回は、あえて『ぼけ』と言わせて頂きます。
ちょっとした物忘れも、年齢とともに、もしかしたらぼけではないかと、不安になる人も多いのではないかと思います。
そこで、もしかしたらと感じたときに、なんとか改善したいと願うのが自然だと思います。
今回は、ぼけを未然に防ぐ方法や、衰え始めた脳を活性化させる方法についてのお話をしたいと思います。

 最近は、認知症と言われるようになったぼけですが、ぼけとは、一体どんなものを指すのでしょうか?
ぼけは、脳の老化や、脳の病気の後遺症として起こるものです。
本来なら覚えているはずの事を、なかなかすぐに思い出せないことを言います。

 そこで、じっくり時間をかければ思い出せるような物忘れや、部分的なものであれば、生理的な物忘れで心配ありませんが、物忘れを自分で自覚しない場合などは、病的な物忘れとして、認知症、つまり、ぼけを疑わなければならないことが多いです。
脳は、いつも活動していればよいのですが、単純作業ばかりを繰り返していると、神経の活動の低下が次第に神経組織の老化に繋がります。
ぼーっとした生活を長く続けていると、だんだん物忘れが多くなってきて、ぼけの引き金になります。一度起こってしまったぼけは、そのままにしておいても、自然に収まると言うことはなくて、徐々に進んでしまいます。
そのぼけを進まないようにするためには、脳の活動を高めてやることが、1番の予防になります。

 では、ぼけると、そうでなかったときと、脳の状態が変わるのでしょうか?
ひとつの機能をつかさどる神経細胞の軍団が脳で、少しぼけたと言う状態で、5割駄目になったとしても、全く症状が出ないこともあります。
ところが、それが6割になった途端に、重大な症状を起こしてしまうことがあります。
こうした脳の機能の中で起こす大きな症状の1つが、ぼけだと思います。

 では、その症状の回復は可能なのでしょうか?
一時的に出現したぼけ症状も、いままでの神経細胞の傷害に加えて、わずかに、神経細胞が傷ついたことによって起こります。
今まで使っていない予備の神経細胞を活動させることができれば、ぼけも回復できる可能性があります。
そういう意味では、少しトレーニングすると治る可能性も高いです。
そこで、使われていない脳を使うにはどうすれば良いかですが、脳は、使えば使うほど、その能力がアップしますので、絶えず新しいことに興味を示したり、音楽を聞いたり、絵を見たりなど、感情豊かな毎日を送ることが大切だと思います。


ぼけに勝つ(後半)

 脳を活性化させるには、美しい絵を見たり、音楽を聞いたり、あるいは、自然を見たりすることも大切ですが、運動も非常に大切なことです。
運動と言うと、苦手とか、動くのはめんどうだと言う人も少なくないようです。
日常生活では、それなりに、毎日体を使っていますので、絶対的に運動不足とは言えませんが、将来のことを考えると、積極的に体を動かすことが大事です。

 それも、特別にスポーツをしなければならないというのではなくて、ただ歩くだけでも良いのです。
歩くだけでも良いですが、目的もなく、ただぶらぶら歩くだけでは飽きてしまって続かなくなってしまいますので、目や耳、鼻などを利かせて、美しい花を見たり、匂いをかいだり、小鳥の声を聞いたりなど、5感を働かせて季節を感じながら脳に刺激を与えることが大切です。

 しかし、それもいやだと言う人のために、家の中で椅子に座ったままでできる運動を紹介します。
まず、椅子に座った姿勢で両手を頭の後ろで組みます。
そして、できるだけ両肘を左右に広げます。
次に、両肘を前の方に突き出します。
つまり、両肘が目の横に来るようにします。
これを繰り返しますが、簡単に言うと、頭の後ろで両手を組んで、肘を閉じたり開いたりするだけのことです。
これを30回ほどやります。
この運動は、ストレッチ効果も含んでいますので、首や肩などの凝りにも効果が期待できます。

 足の運動は、その場歩きをしますが、太ももを水平になるくらいまで上げて、手の高さも肩くらいに上げて足踏みをします。
まるで、昔の軍隊の歩き方のようですが、これが効果があります。
これを、50回ほどします。
毎日の継続が、予防や回復に繋がります。



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