脳と心臓の病気
頭痛


 頭痛のタイプを大きく分けると、次の3つに分けることができます。
急性頭痛と、亜急性頭痛、慢性頭痛の3つです。
急性頭痛は、脳を包んでいる髄膜が、ウイルスや細菌によって侵されるために起こる頭痛で、髄膜炎や、クモ膜下出血という、恐ろしい病気を伴っていることが多いです。
いずれも、突然起こるものですが、髄膜炎の場合は熱を伴いますし、クモ膜下出血は、激しい痛みの頭痛です。

 両者の特長は、顎が胸につかないほどの首のこわばりです。
これを、項部強硬直とも言います。
 亜急性の頭痛には、亜急性進行性頭痛と言って、これも同じ髄膜炎ですが、結核性の髄膜炎の場合は、急性の頭痛に比べて、やや緩やかに進行し長引きます。
それから、真菌という黴によるものもありますし、また、脳腫瘍による頭痛も徐々に進行する頭痛です。
 その他には、慢性硬膜下血腫といって、頭をぶつけたために硬膜の下に、血の固まりができることがあります。
そのために起こる頭痛も、亜急性の進行性頭痛と言います。

 次に、慢性反復性頭痛と言う頭痛がありますが、このタイプが1番多い頭痛です。
これには、筋収縮性頭痛や、片頭痛という頭痛があります。
ほとんどの場合、頭痛の90パーセントといって良いのが、筋収縮性頭痛です。
これは、肩や首のこりからくるもので、筋肉が堅くなると虚血の状態になります。
虚血が起こると、そこから痛みを出す物質が放出され、それが頭痛を起こすのです。
これを、緊張性頭痛ともいいます。

 片頭痛の場合には、頭の片方に頭痛が起こることが多いですが、まれに両側に起こることもあります。
正式には、血管性頭痛といいます。
 これは、最初、血管が収縮し、次に拡張する時に頭痛が起こります。
比較的、脈動的な頭痛です。

 この頭痛には、予防薬があります。
この頭痛は、遺伝的な傾向があって、母親がそうだったとすると、その娘にも起こることが多いです。
そして、片頭痛は女性に多い頭痛です。
今まで述べた頭痛で、熱が伴うものやクモ膜下出血のように突然の烈しい頭痛の場合は、すぐに救急車を呼ぶことが大事です。



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