子どもに多い病気
鼻血の止め方と焼けど


鼻血の止め方

 人間の血液は、体重の約8パーセントを締めていると言われます。
例えば、50キロの人なら、血液量は4リットルということになります。
その3ぶんの1以上が出血すると、命が危険になります。
そして、その少し手前の4ぶんの1が出血すると、ショック状態に陥り、意識を失うこともあるのです。
ですから、いまの例でいうと、体重が50キロの人の血液量は4リットルですから、1リットル以上を出血するとショック状態になり、3ぶんの1以上の出血になると命が危険になります。

 人間の出血で、よく起きるのが鼻血です。
鼻血を止める方法は、まず、座って、背中と頭をまっ直ぐに立てます。
こうすると、鼻の血管にかかる血圧を下げることができます。
よく寝かせたり、頭を下げさせたりすることがありますが、これは、適切ではありません。
まず、最初は親指と人さし指で、鼻をしっかりと摘まみます。
約10分間を目安に、鼻を摘まんで止血をします。
そのあいだの呼吸は、口でします。
よく、鼻血が出ると、氷で冷す人がいますが、出血する血管は、骨の近くの場合が多いですから、氷で冷しても、実際には表面が冷えるだけで、出血している血管まではなかなか冷えません。

 また、鼻血が出ると、首の後ろをトントンとやる人がいますが、これも、害こそあれ何の意味もなく、むしろ、逆効果になってしまいます。
それでも、なかなか鼻血が止まらないときは、脱脂綿やティッシュなどを丸めて、それを鼻に詰めて止血します。
ただ、止血が終わって脱脂綿を取り出す時に、固まりかけた血液が一緒に取れると、再び出血しますので、詰める前に脱脂綿にワセリンなどを塗っておくと良いでしょう。
それでも止まらず、15分以上も続くような場合は、やはり、耳鼻咽喉科を受診することをお勧めします。

 また、小さい子どもの場合は対処法が少し違って来ます。
あまり長い間、鼻を摘まんでいると苦しくなったり、鼻の骨も弱いので、5分ほど鼻を摘まんだら、早めに脱脂綿などにワセリンを塗って鼻に詰めることです。
それから、鼻血の出やすい人がいますが、それは、血液を固まらせる血小板が少ない血小板減少症と呼ばれる人です。
大人になって、高血圧になると、鼻血が出やすくなりますし、子どもでは、鼻の良性腫瘍などがあることもありますので、あまり繰り返すようでしたら、耳鼻咽喉科で検査を受けることをお勧めします。


子どもの焼けど

 火傷の応急処置ですが、最初にやることは、水でよく冷やすことが大事です。
痛みを感じなくなるまで、約15分ほど冷やし続けます。
手や、足の小さな火傷でしたら、水道水を流しっぱなしにして冷やします。
顔や手の先の場合は、洗面器などに水を入れて、そこに火傷した部分を浸してもいいです。
顔や頭の頂上の場合は、タオルを水で冷やして幹部に当てます。
胴体や、足の広い範囲の火傷では、シャワーやホースからの流れる水を利用したり、風呂おけに水を張って、それに浸けて冷やすのも1つの方法です。
夏は日焼けすることも多い季節ですが、痛みのある日焼けは火傷の一種ですので、シャワーなどの冷水で、じっくり冷やすことが大切です。

 火傷は、大人の場合体の表面積の30パーセントの火傷で重症で、子どもや高齢者では、体の表面積の20パーセントの火傷で重症と言われます。
体の表面積の1パーセントは、その人の手の平の面積が目安です。
子どもの場合、その子の手の平の20個分の面積の火傷は重症ですが、子どもの場合は、シャワーなどで全身を冷やすのは危険を伴いますから、水で冷やしたタオルなどで冷やすのが安全です。
それから、これは子どもも大人も同じですが、皮膚の表面に水膨れができたり、皮膚が青白くなっていたら、専門機関を受診することをお勧めします。



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