子どもに多い病気
赤ちゃんのあざ


 赤ちゃんのあざは、母親にとって大変心配なものだと思います。
あざができる原因は、まだ、はっきりとしたことは分かっていません。
あざが、将来悪性に変わるということは少ないですが、ただ、できる場所によっては、美容面や精神的な負担になります。

 あざの種類は、赤痣と茶あざの2つに大別できます。
赤痣は、皮膚の血管の変化でできるものです。
茶あざは、メラニン色素の異常によってできるもので、青あざと黒あざがあります。
茶色と黒色の違いは、メラニン色素の量によって決まり、茶色と青色の違いは、メラニンの深さによって決まります。
青あざは、茶あざや黒あざより深い部分にありますので、皮膚を通して見ると青く見えるのです。

 このように、成り立ちが血管とメラニン色素に別れ、それによって、治療法も違ってきます。
赤痣の場合にも、大きく分けると2つあります。
1つは、盛り上がるタイプで、見た感じからイチゴのように見える、イチゴ状血管腫があります。
これは、見た目ほどは心配のいらないものです。
イチゴ状血管腫の場合には、成長につれて縮小して行きますし、治療をしなくても治ってしまうこともあります。
このあざの場合、見えない場所であれば、治療をしないで様子を見ることもあります。

 もう1つは、単純性血管腫と言って、盛り上がりがない赤または赤紫のあざです。
このあざは、自然に消えることはありませんから、早目に治療をする必要があります。
 現在行なわれているあざの治療は、全てレーザー光線治療です。
昔のレーザー治療は、非常に費用がかかりましたが、現在は、保険が適用されています。

 次に、メラニン色素の茶あざ系ですが、これも、いくつかのタイプがあります。
茶色の扁平母斑と呼ばれるもの、それから、もう少し黒い色素性母斑、青あざでは、日本人や東洋人に特色なオオタ母斑、お尻に多い蒙古斑があります。
蒙古斑は治療の必要はありませんが、お尻とは別の場所にできる異所性蒙古斑と呼ばれる青あざは治療が必要です。

 治療は、全てレーザー光線で行なうと言いましたが、治療には多少痛みを伴いますので、麻酔をして行います。
麻酔の方法は、麻酔薬の塗ってあるシールを皮膚に貼って、1時間もすると麻酔が効いてきます。
あざが大きい場合には、1度で治療ができませんので数回に分けて治療します。
 赤痣と、茶系に使うレーザーの波長は、それぞれ異なります。
そして、副作用もなく安全に治療ができます。



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