健康に関すること
麻酔


 最近では、麻酔を使わないで行なう手術などと言うことは考えられないことですが、麻酔薬はいつ頃からあるのでしょうか。
はっきりしませんが、今から約250年ほど前のことだと言われています。
当時、イギリスで笑喜ガスが発見され、このガスを吸うと、気持ちが良くなって痛みも感じなくなったのだそうです。
しかし、これは実際には大きな手術には使われなかったそうです。
それは、心臓や腎臓、呼吸器の手術中の管理ができなかったからです。
そのため、あまり発達しなかったのです。

 その頃、日本では、和歌山で鍼の先生をしていた華岡青洲が、魔佛湯と言う漢方薬を母親や嫁さんに飲んでもらって、実験を繰り返していました。
しかし、これも、あまり広まらなかったと言われています。
 その当時は、名医は、殿様のお抱えとされていましたから、極秘とされ世に出ることは少なかったようです。
外国では、エーテルがドイツで発明され
アメリカで、ロングと言う外科医が、初めてエーテルを手術に使いました。
それから、ジョーンスノーと言う人が、ビクトリア女王をクロロホルムを使って全身麻酔で無痛分娩を行なったと言う話も有名です。

 全身麻酔の場合、かなり炭酸ガスが出るそうで、昔は、その処理も大変だったそうです。
最近は、麻酔技術も進歩して、麻酔による危険度は少なくなりました。
 麻酔には大きく分けて、全身麻酔と局部麻酔の2つがあり、局部麻酔には、馬尾神経の部分に麻酔薬を注入して、下半身を麻痺させる方法と、手術する場所に直接注射する方法があります。
最近では、局部麻酔でも恐怖感を取り除くために、眠らせて行なう場合もあるそうです。

 最近は、インホームドコンセントと言って、手術の前日に詳しく説明があります。
そして、鎮痛鎮静剤を与えたり、夜は、睡眠薬を与えたりして不やす感を取り除いてやります。
当日の麻酔の先生は、呼吸器、心臓、腎臓の管理も行いますし、麻酔から覚めた後の痛みを取ってあげるのも大きな役目です。




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