活性酸素と聞くと、何だか良い物のように聞こえますが、確かに、生き物は酸素がないと生きては行けません。
しかし、酸素は、実は、そんなに良いものではないのです。
その悪い面を表しているのが活性酸素です。
鉄が錆たり、ものが腐ったりするところには、必ず酸素が関係しています。
その元になるのが、活性酸素だと思ってもらえると良いかと思います。
我々は、酸素を吸って利用していますが、その結果として、少しずつ活性酸素を出しており、その活性酸素が、我々の体を老化（錆）させる原因になっているのです。
活性酸素は、さまざまな病気に関係していると考えられていて、１番考えられるのは血管の病気です。
動脈硬化が元で、心筋梗塞や脳梗塞と言うようなことが起こってきます。
また、癌なども、この活性酸素が癌の遺伝子に何らかの関わりをして起こしているのではないかと言われています。
その他にも、膠原病（こうげんびょう）など、様々な病気にも、この活性酸素が関与しているのではないかと言われるようになってきたのです。
では、活性酸素による体の錆を防ぐ方法はないのでしょうか。
我々の祖先は、酸素の中で生まれてきましたので、酸素に対する抵抗力は、ある程度は持っているのです。
体の中には、いくつかの抗酸化酵素があり、例えば、ＳＯＤや、その他にも様々な抗酸化酵素があります。
それらが、我々の体が酸化するのを守ってくれています。
しかし、体の錆を防いでくれるのは、抗酸化酵素だけではないのです。
外から飲食物として取り入れるビタミン類や、ポリフェノールなども、酸化するのを防いでくれているのです。
では、どういう物を食べれば酸化しにくい体になるのでしょうか。
抗酸化酵素は、もともと蛋白質でできています。
、３大栄養素の炭水化物、脂肪、蛋白質の中の蛋白質が、体を酸化から守ってくれる抗酸化酵素の材料になってくれます。
良質の蛋白質をしっかり取ることが大切で、大豆や大豆製品、肉や魚は、全て蛋白質が入っていますので、これらをきちんと取ることが不可欠です。
この他にも、ビタミンＣやビタミンＥ、ベータカロテンも大事ですが、ビタミンＣは、野菜、果物などに、ビタミンＥはアーモンドやナッツなど、豆類に多く含まれています。
ポリフェノールは、赤ワインや緑茶、ウーロン茶、紅茶などが有効に取れますし、野菜や大豆にも、イソフラボンのポリフェノールが含まれていますので、様々な物をうまく取り入れて行くことが大切です。
日頃、物を食べているときも、活性酸素を出していますし、運動をしても活性酸素を出しますので、運動のやり過ぎには気をつける必要があります。
日常生活の中で、もっとも悪いのは、やはりタバコです。
タバコを吸うのは、活性酸素その物を吸っていると言っても過言ではないと思います。
お酒は、時によっては百薬の長と言われることもありますが、タバコだけは、百害あって一利なしと言われます。