アレルギーと皮膚の病気
フケ


 フケと聞くと、なんだか汚い物の話しのように聞こえると思う人もいるかも知れませんが、しばらく頭を洗わないでいると、頭がかゆくなってかくとフケが落ちてくることがあります。
これは、新陳代謝の1つで、古くなった頭の皮膚が落ちるものです。
病気でも落ちることはありますが、一般的には誰にでもあることです。

 しかし、これには目立つ人と、そうでもない人がいて、異常に目立つ人の場合は、脂漏性皮膚炎という皮膚炎の場合があります。
普通の場合は、28日周期で頭皮が生まれ変わりますが、通常のシャンプーをしていると十分に落ちます。
それが、28日周期ではなく異常に早まって、早くフケが出来る人がいます。
このような人の場合に、脂漏性皮膚炎の可能性が高いと考えられています。

 頭皮には、常在菌として、1種のカビのマラチチアというカビがいて、これは、誰にでもいるカビなのですが、中には、そのカビによって脂漏性皮膚炎になる人がいるのです。
その原因は、寝不足や、食生活の乱れなどによって、皮脂腺からでる皮脂が不安定な状態で分泌されると、カビの活躍が活発になり、そこが炎症を起こし、脂漏性皮膚炎になります。
しかし、これは頭皮に限らず、皮脂のあるところ、例えば、鼻の脇や脇の下、陰部、毛の密集しているところにはどこでもできる可能性があります。
 フケには、乾燥型のものと、ベタベタ型のものがあり、ベタベタ型のものは、脂漏性皮膚炎の可能性が高いと言われています。
ただし、乾燥型の中にも乾燥型の脂漏性皮膚炎と言うのがあり、やはり、どちらにもあると言えます。

 そこで、もし脂漏性皮膚炎になってしまった、あるいは、疑わしい場合は、どうしたら良いかですが、まず、専門医を受診し、診断をつけてもらうことです。
そして、脂漏性皮膚炎と言うことになれば、ある程度、塗り薬を使ってコントロールします。

 フケ症の予防や脂漏性皮膚炎の人は、塗り薬の治療だけでなく、食生活の改善が必要です。
まず、脂っこい食材を避けることです。
特に悪いものは、アルコールや刺激物です。
必要なものは、野菜をはじめ、特に、ビタミンB群が不可欠で、レバーや豆類、乳製品、ほうれん草、魚貝類、卵などに多く含まれています。
 そして、頭の洗い方は、毎日、普通通りに洗いますが、特に、強く洗う必要はありません。
また、脂漏性皮膚炎用のシャンプーもありますので、それを使うのも良いと思います。



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