アレルギーと皮膚の病気
アトピー


アトピー その1

 アトピーは、薬が治すのではない。信頼できる医師と共に、患者自身の免疫力が治すのだという医師もいます。
その医師は、タール剤の脱軟で、アトピーは必ず良くなるとも言っています。
脱軟と言うのは、アトピーの人は皮膚が乾燥してしまうので、軟膏を塗ったりするのですが、実は、これがアトピーを悪化させることもあるのです。

 アトピーは、軟膏を塗って良くなる場合が多いのですが、中には、どうやっても治らないアトピーもあります。
そう言う場合には、何も塗らないのも一つの選択肢になります。
しかし、何かをしてあげなければと言う気持ちから、薬を塗り続けることになり、それが悪い結果になることもあります。

 アトピーの治療には、ステロイド剤を使うことが多く、これに関しても、医師同志で意見が二つに割れることが多いのです。
ステロイド外用剤は、とても良く効く薬ですが、あまり長期間にわたって使うと、それに依存するようになり、やめる方向で使って行くか、徐々に効力の薄いものに換えて行くか、あるいは、断続的に使うことが良いのか、なかなか難しい選択です。


アトピー その2

 アトピーの人で注意しなければならない食生活は、リノール酸の過剰摂取はもちろんのこと、卵や牛乳、大豆の3大アレル源のことばかりを注意するように言われていますが、実は、洋食よりも和食の方が良いと言うことが言われるようになりました。
昔から、和食の方がアトピーに良いとか、尋常性感染にも良いなどと言われていたのですが、その理由の1つに、最近分かってきたことで、リノール酸の取り過ぎが良くないと言うことがあります。
リノール酸は、必須脂肪酸で良いよいと言われてきましたが、取り過ぎると逆にアレルギーの炎症を起こすプロストグロンジンや、ドリコトリエンと言う物質に変わってしまうのです。
そこで、リノール酸を減らす方が良いと言うことになったのです。

 食事には和食の中でも青身の魚のあじや、いわし、さば、かつお、まぐろ、うなぎなどが理想的です。
魚の脂肪には、DHA、EPAが豊富に含まれていますので、それがアトピーには良いと言われています。

 アトピーになると、かゆいが強く、それがつらいのですが、掻くなと言っても子どもの場合はどうしても掻いてしまいますので、心理的なケアーをしてやることの方が、結果的には良いようです。
大人の場合は、家の中に閉じこもったりしないで、外に出て散歩したり、普段の生活をしながら治す方が理想的だと言われます。
 その場合も、最近では紫外線の悪影響のことも言われていますので、日焼け止めを塗ったりしなければならないこともあると思いますが、大人のアトピーの場合は、日光に当たった方が良くなることもありますので、必ずしも、太陽光にあたることが悪いというわけでもないという、なかなか難しい選択肢です。


アトピー その3

 アトピー性皮膚炎は、皮膚科の病気で皮膚だけの病気だと思われがちですが、実は、心の病気も併発しているのです。
ですから、心をケアーするとか、その問題を解決することによって、アトピーが良くなると言うことも多いです。
 アトピーになると、どうしても沈みがちと言うか、一種のうつ状態になって、家に引きこもるようになってしまいます。
そう言うときは、周りにいる人が外に出ることを勧め、プラス思考で、アトピーは治るんだ、絶対に治すんだという自分で思い込む、つまり、自己暗示も非常に大事になってきます。
とはいえ、アトピーの人は、顔に湿疹ができていたりしますので、外に出たがらないひとも多いのが現状です。


アトピー その4

 そこで、行動療法と言って、4つの段階を踏んで克復する心理療法があります。
顔に湿疹があって人に見られるのが嫌で、引きこもっている場合には、人目に付きにくい夜に外に出てみることから始めるのです。
それに慣れて来たら、次は、日中に外を歩いてみます。
これにも慣れてきたら3番目として、今度は帽子やサングラスに頼ってもかまいませんから、人通りの多い所に積極的に出てみます。
4番目は、外出先で帽子やサングラスに頼らず、下を向いたりしないで積極的に他人と視線を合わせるようにするのですが、これは、反応妨害法と言い、コのようにステップを経て徐々に慣らして行くと、他人の視線の恐怖感を克復することができるようになることが多いです。

 それでも、心の悩みが残る人もいます。
その悩みを残したママにしておくと、それが積もりつもって、アトピーが悪化することがありますので、家族や、仲の良い友達と話をするとか、最近では、電子メールや携帯メールなどもありますので、それを使って自分の心の中を話すと言うようなことをすれば、ずいぶんと心が楽になるのではないかと思います。
 また、温泉療法も良いと言われていますが、温泉のお湯に効果があるのではなくて、環境が代わったり、きれいな空気を吸うことによって、相当にリラックスできるからではないかと思います。
それから、今日の健康でも爪もみ療法を紹介していますが、爪もみも副交感神経を優位にしてくれますので、リラックスする効果が得られます。



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