アウリンの幡多弁辞典
ま行


目次(文書内リンク)
 ま 
 み 
 む 
 め 
 も 

「ま」

☆*まいの毛→まゆ
 この『まいの毛』は、単純に、『まゆ』と言う意味です。
ちなみに、あご』は『あぎと』と言います。
詳しくは、「体の名称」のコーナーをごらんください。

☆まいまいする→うきうきする 待ちかねる
 この『まいまいする』は、何かを楽しみに『待ちかねて』いるような状態を言います。
例文→はよう連れて行っちゃらんと、朝からまいまいしよるがじゃけん。
解説→早く連れて行ってあげないと、朝から待ちかねているのよ。

☆*まえる→薄める 温度を下げる
 この『まえる』は、液体を何倍かに薄めることも言いますが、この辺りでは、風呂の温度が高すぎる時などに、『水をたすこと』を言います。

☆*まぎる→じゃまになる
この『まぎる』は、単純に、『じゃまになる』と言う意味です。

☆またい→おだやか 静か
 この『またい』は、人の性格を現す時に使うことが多い言葉で、『おだやか』とか、『静か』と言う意味です。
ちなみに、性格が荒い人のことは『がいな』と言います。
例文→あの人は、昔からまたい人じゃけん、太い声でおごりよるがを聞いたことんない。
解説→あの人は、昔から静かな人だから、大声で怒っているのを聞いたことがない。

☆*まっと→もう少し もっと
 この『まっと』は、単純に、『もう少し』とか、『もっと』と言う意味です。
ちなみに、たくさんは『ざまに』とか、『べったり』と言います。

☆*まろぶ→転ぶ
 この『まろぶ』は、『転ぶ』と言う意味ですが、つまずくとか、自転車で落っこちたと言うイメージです。
ちなみに、つまずくことは『けつまげる』と言います。


「み」

☆*みぞい→短い
 この『みぞい』は、単純に、『短い』と言う意味ですが、高知県を代表する方言の1つです。

☆*みてる→なくなる
 この『みてる』は、『なくなる』と言う意味で、人が死んだり、醤油などがなくなった場合に使いますが、交通事故などで突然死したような場合には『みてた』とは言わず、老衰や、穏やかに亡くなった時に使うことが多いです。
ちなみに、動きが止まることは『ちゃがまる』と言います。

☆みみっちい→けち臭い みっともない
 この『みみっちい』は、『けちくさい』とか、『みっともない』と言う意味ですが、性格や行いの両方に使う言葉です。
ちなみに、大盤振る舞いをする人のことは『気良し』と言います。


「む」

☆*むごい→かわいそう
 この『むごい』は、単純に、『かわいそう』と言う意味です。
例文→あそこの嫁さんは、乳癌じゃ言うて、長いこと頑張りよったに、もう、いかんつぜ。むごいことよねえ。
解説→あそこのお嫁さんは、乳癌で長い間頑張っていたのに、もう、だめだって。かわいそうに。

☆*むす→むしむしする
 この『むす』は、気温が高くて『むしむしすること』や、夏場に風が吹かないことを言います。
ちなみに、むしむししてたまらないことは『むいしむいしのせん』と言います。


「め」

☆*めくちょ→わずか ちょっぴり
 この『めくちょ』は、『わずか』とか、『ちょっぴり』と言う意味ですが、目の中に入るほど少ないことを言うのではないかと思います。
ちなみに、たくさんは『ざまに』とか、『べったり』と言います。

☆*めご→ざる
 この『めご』は、『ざる』のことですが、この辺りでは、食器を洗ってふせるざるを言うことが多いです。
ちなみに、竹で編んだざるのことは『そうけ』と言います。

☆*めっそ→あまり それほど
 この『めっそ』は、単純に、『あまり』とか、『それほど』と言う意味です。
ちなみに、『めっそに』は、『ほんとうに』とか、『大変』と言いますが、『めっそうもない』は、『とんでもない』申し訳ない』と言うような意味になります。

☆*目とろ→物探しが下手な人
 この『目とろ』は、『目の前に探し物があっても、目に入らないことや、人』を言います。
例文→はさみは、ここにあるじゃいか。よいよ、目とろじゃけん困る。
解説→はさみは、ここにあるじゃないの。本当に、探すことが下手で困る。

☆めやか→さといも
 この『めやか』は、『さといも』のことですが、この辺りのものは、とても大きいいもです。
ちなみに、さといもに似ていて、茎を食べる野菜は『りゅうきゅう』があり、この辺りでは、『はすいも』とも言います。

☆*めんどうな→恥ずかしい
 この『めんどうな』は、めんどうくさいと言う意味でも使いますが、この辺りでは、『はずかしい』ノ意味で使うことが多いです。
同じような意味の言葉に、『しょうしな』があります。
例文→もうちったあ、きれえに片づけちょかんと、お客さんが来るにめんどうなぜ。
解説→もう少し、きれいに片づけていないと、お客さんが来るのに恥ずかしいよ。


「も」

☆○○もうか→○○してみようか
 この『○○もうか』は、直訳すると、『○○してみようか』と言う意味ですが、単独で使うことはなくて、『行ってもうか(行ってみようか)』、『見てもうか(見てみようか)』のように使います。
この言葉は、この辺りでは使わないようですが、四万十市(旧中村市)の方でよく聞きます。

☆もうばいかねる→困りきる
 この『もうばいかねる』は、単純に、『困りきる』と言う意味です。
ちなみに、物事が、調子よく進んだことは『あんばいこいた』と言います。

☆*もえる→発芽する
 この『もえる』は、単純に、『発芽する』と言う意味ですが、昔は、湿らせた野菜などの種を、懐に入れて発芽させていました。
ちなみに、もみは、ぬるめの風呂に入れて発芽させていました。

☆*もがう→逆らう
 この『もがう』は、単純に、『さからう』と言う意味です。
ちなみに、正直なは、『真ッ直な(まっちょくな)』と言います。

☆もくう→巻きつける
 この『もくう』は、『巻きつける』と言う意味ですが、水あめなどを、箸やフォークに巻きつけたり、どろどろしたものを、救いながら食べることを言います。

☆*もぐ→折る
 この『もく』は、単純に、『折る』と言う意味です。
この辺りでは、『おぐ』とも言います。

☆もじくれる→絡みつく
 この『もじくれる』は、単純に、『絡みつく』と言う意味です。
地域によっては、『もじゃくれる』と言う所もあります。

☆もつう→群がる
 この『もつう』は、『群がる』と言う意味ですが、いろいろなことに使われる言葉です。
ただ『もつう』は、『群がる』ですが、『たれもつう(たれさがす)』、『成りもつう(たくさん成ってる)』、・・・のように使います。

☆*もどしな→帰り道
 この『もどしな』は、単純に、『帰り道』と言う意味です。
この辺りでは、『もどしない』と言うこともあります。
ちなみに、帰るは『いぬる』、帰ったは『もんた』と言います。

☆*物を言う→挨拶する
 この『物を言う』は、直訳すると、『挨拶をする』と言う意味ですが、人が亡くなった時や、何か変わったことがあった場合に、それに対してのお見舞いの言葉のことを言います。

☆*もぶり→散らし寿司
 この『もぶり』は、単純に、『散らし寿司』と言う意味です。
地域によっては、『ばら寿司』とも言います。

☆*もぶる→混ぜ込む
 この』もぶる』は、『混ぜ込む』と言う意味ですが、つくだにや、ふりかけなどを添えて食べることも、『もぶって食べる』などのように言います。

☆もぶれつく→鈴なり 絡み付く
 この『もぶれつく』は、果実が『鈴なり』になっていることや、先生に、子どもが何人もじゃれついているような状態を言います。
例文→今年の柿は、枝が折れるほど、もぶれついて成っちょる。
解説→今年の柿は、枝が折れるほど、鈴なりに成ってる

☆*もんた→帰った
 この『もんた』は、単純に、『帰った』と言う意味です。
ちなみに、帰るは『いぬる』ですが、相手に「帰って」と言う場合には、『いんで』と言います。



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