アウリンの幡多弁辞典
は行


目次(文書内リンク)
 は 
 ひ 
 ふ 
 へ 
 ほ 

「は」

☆*はかどる→進む
 この『はかどる』は、単純に、『進む』と言う意味です。
ちなみに、ぐずぐずすることや、お天気がはっきりしないことは『ぐずつく』と言います。

☆*はしかいい→ちくちくする
 この『はしかいい』は、『ちくちくする』と言う意味ですが、着ているものにごみなどがついて、ちくちくしたり、稲刈りなどでほこりがついて、ちくちくするような状態を言います。
この辺りでは、性格が乱暴だったり、すぐに腹を立てる人のことも、『はしかいい人』と言います。

☆はしょる→持ち上げる
 この『はしょる』は、『持ち上げる』と言うような意味ですが、先端を少し折り曲げたり、持ち上げたりすることではないかと思います。

☆はすいも→りゅうきゅう
 この『はすいも』は、『りゅうきゅう』のことですが、高知県だけで作られている野菜ではないかと思います。
イメージとしては、さといもに似ていますが、さといもはいもを食べるのに対して、はすいもは茎を食べます。
この辺りでは、『ついいも』とも言います。

☆*はしらぐ→感想する 乾く
 この『はしらぐ』は、単純に、『乾燥する』とか、『乾く』と言う意味です。
ちなみに、湿らすことは『ほとびかす』と言います。
例文→こんな所で日に当てよったら、わらがはしらいでしもうて使えんようになるぜ。
解説→こんな所で日に当てていたら、わらが乾いてしまって使えなくなるよ。

☆はしり→流し台
この『はしり』は、単純に、『流し台』のことです。
ちなみに、台所は『かま屋』と言います。
詳しくは、「暮らし」のコーナーをごらんください。

☆ばす→小便
 この『ばす』は、単純に、『小便』と言う意味です。
ちなみに、寝小便のことは『夜ばす(よばす)』とか、『ようばす』と言います。

☆*はそい→細い 折れやすい
 この『はそい『は、単純に、『細い』とか、『折れやすい』と言う意味です。
ちなみに、丈夫なことは『ごつい』と言います。

☆*はた→そば 近く
 この『はた』は、単純に、『そば』とか、『近く』と言う意味です。
この辺りでは、『にき』とか、『ねき』とも言います。
ちなみに、遠くは『よそ』と言います。

☆*はちきん→男勝り
 この『はちきん』は、土佐の女性を表現する時に使われる言葉ですが、『働き者で情にあつい女性のこと』を言います。
この辺りでは、男勝りの女性のことも『はちきん』と言いますが、この場合は、あまり良いイメージではなくて、性格が荒いことを意味します。
同じような意味の言葉に、『がいな』があります。

☆はっしょ→糖尿病
 この『はっしょ』は、『糖尿病』のことを言いますが、糖尿病になる前は、八升の飯でも食うという意味から来た言葉ではないかと思います。
この辺りでは、そんな人のことを『食いちゅうぶ』とも言います。
ちなみに、身体が麻痺することで、半身不随は『半ちゅうぶ』、動けなくなることなども『ちゅうぶになる』などのように言います。

☆ばっちょ中→真ん中
 この『ばっちょ中』は、『真ん中』と言う意味ですが、この辺りでしか使われていない言葉かも知れません。

☆はなち→先端 がけっぷち
 この『はなち』は、『庭の先』や、『崖の先端』を言います。

☆*ばったりいた→しまった やられた
 この『ばったりいた』は、『しまった』とか、『やられた』と言う意味ですが、地域によっては、『ばっさりいた』と言う所もあります。

☆ばっち→ももひき
 この『ばっち』は、『男性が履くもも引き』のことですが、地域によっては、『ぱっち』と言う所もあります。
詳しくは「暮らしの言葉」のコーナーをごらんください。

☆ばつる→転げまわる
 この「ばつる」は、『転げ回る』と言うような意味ですが、何回も寝返りをうつことなどにも使います。

☆*はてがない→果てしがない
 この『はてがない』は、『果てしがない』と言う意味ですが、距離や遠さを言うのではなくて、食べすぎとか、飲み過ぎ、買い過ぎ・・・など、常識の範囲を超えている場合に使います。

☆ばばいい→まぶしい
 この『ばばいい』は、単純に、『まぶしい』と言う意味です。

☆はぶ→歯ぐき
 この『はぶ』は、『歯ぐき』と言う意味ですが、歯が一本もないことも『はぶ』と言います。

☆*ばぶれる→暴れる
 この『ばぶれる』は、『暴れる』と言う意味ですが、この辺りでは、好き放題にすることや、わがまま放題にすることも『ばぶれる』とか、『ばぶれ放題』のように使います。

☆はぶん→半分
 この『はぶん』は、単純に、『半分』と言う意味です。
ちなみに、4分の1は『4半分』とか、『4か1(しかいち)』と言います。

☆*早から→こんなに早く
 この『早から』は、『こんなに早くから』と言う意味ですが、朝早くからは、『朝とおから』と言います。
ちなみに、朝遅くなってしまうことは『ひだける』と言います。

☆*はりこむ→思い切る 頑張る
 この『はりこむ』は、『頑張る』とか、『思い切る』と言う意味ですが、肉体的にも精神的にも頑張ることや、大盤振る舞いをすることなどにも使います。
同じような意味の言葉に、『きようて』があります。

☆針洗濯→針仕事
 この『針洗濯』は、『針仕事』のことを言いますが、主に、繕い物のことを言うのではないかと思います。

☆*はりまわす→びんたする
 この『はりまわす』は、『びんた』のことですが、ぶったり、なぐったりする時の表現はいろいろあります。
この他にも、『ぷたたく』とか、『ぷつ』、『ぶんなぐる』・・・など、たくさんあります。

☆はんど→水がめ
 この『はんど』は、『水がめ』のことですが、昔は、流し台の横に置いて、炊事の時の水として使いました。
この辺りでは、『はんづ』とも言います。

☆*ばんば→おばあさん
 この『ばんば』は、『おばあさん』のことですが、年を取っている人は、自分の妻のことも『ばんば』と言うこともあります。
ちなみに、おじいさんのことは『ぢんぢ』と言うこともありますが、『ばんば』ほどは使われていないのではないかと思います。
それから、夫婦のことは、『おじんば』と言います。


「ひ」

☆*ひいとい中→一日中
 この『ひいとい中』は、単純に、『一日中』と言う意味です。
この辺りでは、『日のじゅう』とも言います。
ちなみに、午前中だけとか、午後だけは『半役』と言います。
例文→今日は、高知まで行て買い物をするがに、ひいとい中かかった。
解説→今日は、高知まで行って買い物をするのに、一日中かかってしまった。

☆ひがしやま→煮干いも
 この『ひがしやま』は、『さつまいもを、川を剥いで丸のままで似て、輪切りにして天日干しをした物のこと』を言います。
地域によっては、『かんころいも』とか、『切り干しいも』と言う所もあります。

☆*ひこずる→引きずる
 この『ひこずる』は、単純に、『引きずる』と言う意味です。
主に、足をひきずったり、物を引っ張る時に使います。

☆ひしばる→つっぱる
 この『ひしばる』は、『つっぱる』と言う意味ですが、ひも状のものを、ビンと張ることではなく、、洗顔の後などに顔がつっぱることを言います。

☆びしゃみ→水田のあか
 この『びしゃみ』は、『水を張った田んぼに出る灰汁のこと』です。
田んぼの中に長時間入っていたり、田植えをした後、この『びしゃみ』がついて、手や足の爪が茶色くなります。

☆*びす→頭の傷
 この『びす』は、『頭の傷』のことですが、円形脱毛症ができた時も、『びすができた』などと言うこともあります。

☆ひせくる→大声を出す 驚く
 この『ひせくる』は、怖いものを見た時や、急に驚いた時、難題を解決したような場合に、『ひせくる』とか、『ひせくった』と言います。
よく使われる言葉の1つですが、説明が難しいです。
この辺りでは、『へせる』とか、『へせくる』とも言います。

☆*ひだけた→遅くなった
 この『ひだけた』は、『遅くなった』と言う意味ですが、朝早くからしなければならないことが遅くなったことを言います。
この辺りでは、今更ということも『ひだけた』と言うこともあります。

☆*ひだりい→空腹
 この『ひだりい』は、単純に、『空腹』と言う意味です。

☆ひちめんどうくさい→やっかいな 手間がかかる
 この『ひちめんどうくさい』は、『やっかいな』とか、『手間がかかる』と言う意味ですが、めんどうくさいということをオーバーに表現した言葉です。
その他にも、『くそっぱらが立つ(腹が立つ)』、『ぷちこかせ(落っことせ)』・・・のように、関係のない言葉をつけて、オーバーに表現します。
『へのツッパリにもならん(何の役にもたたない)』とか、『さかつべこいたち出てこん(どこにもない 何もない)』などのように、おもしろい言葉がたくさんあります。

☆*びっしり→しょっちゅう
 この『びっしり』は、『しょっちゅう』と言う意味ですが、この辺りでは、『ぎっちり』とも言います。

☆*びったれ→弱虫
 この『びったれ』は、『弱虫』と言う意味ですが、みすぼらしい格好をしていたり、精神的に弱いことも『びったれ』とか、『びったれた』と言います。
ちなみに、しゃきしゃきしている人のことは、『しゃんしゃん』と言います。

☆*びちくる→はねる もがく
 この『びちくる』は、魚が、まな板の上で、ぴんぴんもがくような状態を言いますが、この辺りでは、困ったことや、疲れきったことも、『びちくる』とか、『びちくった』と言います。
例文→今日は、座るあいもないほどせわしいて、ひいとい中びちくった。
解説→今日は、座る間もないほど忙しくて、一日中大変だった。

☆*びちゃ→ぬかるみ
 この『びちゃ』は、単純に、『むかるみ』と言う意味です。
ちなみに、むかるんでいる状態は『じるい』と言います。

☆ぴっと→少し わずか
 この『ぴっと』は、単純に、『少し』とか、『わずか』と言う意味です。
ちなみに、たくさんは『ざまに』とか、『こじゃんと』と言います。

☆ひところ→この前
 この『ひところ』は、『このまえ』と言う意味ですが、『ひところねえ』と言う場合は、『この前はしばらく』とか、『何日間か』と言う意味になります。

☆*ひととおり→大変 ものすごく
 この『ひととおり』は、一応と言う意味でも使いますが、この辺りでは、『大変』とか、『ものすごく』と言う意味で使います。
例文→隣のおばあさんが、急にかやって、家の者が誰っちゃあおらんがに、ひととおり困ったことじゃなかった。
解説→隣のおばあさんが、急に倒れて、家族の者が誰もいないのに、大変困った。

☆ひねくる→ひねる
 この『ひねくる』は、単純に、『ひねる』と言う意味ですが、この辺りでは、性格が悪い人のことも、『ひねくれちょる』のように言います。
同じような意味の言葉に、『つねくる』があります。

☆ひのじゅう→一日中
 この『日のじゅう』は、『1日中』と言う意味ですが、『ひいとい中』とも言います。

☆ひばる→ひきばう
 この『ひばる』は、『ひぎばう』と言う意味ですが、物が行き渡らないことも『ひばる』と言います。

☆*ひょうろく→うそつき
 この『ひょうろく』は、『うそつき』と言う意味ですが、地域によっては、『ほらふき』と言う所もあります。
この2つの言葉は、地域によって使い方が若干違うのではないかと思います。
この辺りでは、『ほらふき』は、うそつき『』のイメージが強いです。

☆*ひょっとして→もしかして
 この『ひょっとして』は、単純に、『もしかして』と言う意味です。
この辺りでは、『ひょっと』とも言います。

☆ひょろける→よろける
 この『ひょろける』は、『よろよろした状態』を言います。
この辺りでは、力がないとか、体力がない人のことも、『ひょろけ』と言います。

☆○○ひら→○○方へ
 この『○○ひら』は、『○○方へ』と言う意味ですが、単独で使うことはなくて、『おじいちゃんひらへ行くか(おじいちゃんの方へ行くか)』、『おばあちゃんひらへ行くか(おばあちゃんの方へ行くか)』のように使います。
ちなみに、この辺りでは、『あっち』のことは『あっちゃびら』、『こっちのことは『こっちゃびら』、『そっちのことは『そっちゃびら』と言うこともあります。

☆ひろひろする→卑しそうにする
 この『ひろひろする』は、『卑しそうにする』と言う意味ですが、腹をすかして、何か食べ物を探しているイメージです。

☆ひわい→細い 弱い
 この『ひわい』は、単純に、『細い』とか、『弱い』と言う意味です。
同じような意味の言葉に、『はそい』があります。

☆*ひんじょう→文句
 この『ひんじょう』は、『文句』と言う意味ですが、文句を言うは『ひんじょうをこく』と言います。

☆びんつる→すねる
 この『びんつる』は、単純に、『すねる』と言う意味です。
同じような意味の言葉に、『くじくる』とか、『つべくる』があります。

☆*ひん飲む→飲み込む
 この『ひん飲む』は、単純に、『飲み込む』と言う意味です。
ちなみに、飲み込まないで口の中で転がすことは『すばぶる』と言います。


「ふ」

☆ふう→格好
 この『ふう』は、『着ているものの格好』を言います。
例文→今日は、人の前に立つがじゃに、そんなふうじゃ、しょうしなぜ。
解説→今日は、人の前に立つのだから、そんな格好では、恥ずかしいよ。

☆無塩→生
 この『無塩』は、塩をしていないと言うことから『生』の意味で使います。
ちなみに、この辺りでは、刺身のことも『生』と言うこともあります。
例文→この魚は無塩じゃけん、じきに食べたよ。
解説この魚は塩をしていないから、すぐに食べてね。

☆深靴→長靴
 この『深靴』は、単純に、『長靴』と言う意味です。

☆ふくらしごむ→風船
 この『ふくらしゴム』は、『口で吹いて膨らませる風船』のことです。

☆*ふしける→化膿する
 この『ふしける』は、単純に、『化膿する』と言う意味です。
同じような意味の言葉に、『おびる』があります。

☆ぶしょうな→怠ける
 この『ぶしょうな』は、単純に、『怠ける』と言う意味です。
この辺りでは、怠け者のことも、『あの人はぶしょうな』とも言います。

☆*ふすベル→いぶす
 この『ふすべる』は、『煙でいぶすこと』も言いますが、この辺りでは、表面をさっとあぶることも『ふすべる』と言います。
ちなみに、煙が出ることは『ふすぼる』と言います。

☆ぶたたく→たたく
 この『ぶたたく』は、『たたく』と言う意味ですが、たにも、『ぷたたく』、『はりまわす』、『どずく』、・・・など、荒っぽい言葉がたくさんあります。

☆ふたつく→どきどきする ふつふつする
 この『ふたつく』は、『心臓が踊る状態(どきどきする)』を表す言葉ですが、人によって言い方が違います。

☆ふつくろ→懐
 この『ふつくろ』は、単純に、『懐』と言う意味です。
昔は、懐に、水に湿らせた野菜などの種を入れて発芽させました。
ちなみに、発芽することは『もえる』と言います。

☆ぶっちょう面(ぶっちょうずら)→渋い顔
 この『ぶっちょう面』は、『渋い顔』と言う意味ですが、クールと言うイメージではなくて、表情が硬く、腹を立てているような感じのことを言います。
この辺りでは、そのような顔を『苦虫をつぶしたような顔』などと言うこともあります。

☆*ぶちょうな→不器用な
 この『ぶちょうな』は、単純に、『不器用な』と言う意味です。
地域によっては、『ぶちほうな』と言う所もあります。

☆ふろをつる→首をつる
 この『ふろをつる』は、『首をつる』と言う意味ですが、首だけでは『ふろ』とは言いません。


「へ」

☆*へえぜ→普段
 この『へえぜ』は、単純に、『普段』と言う意味です。
ちなみに、正月やぼん、その他の祝日などは『四季時』(しきとき)と言います。

☆*へごな→意地が悪い
 この『へごな』は、『意地が悪い』と言う意味ですが、『この辺りでは、『こんじょがわりい』とか、『意地汚い』とも言います。
また、この『へごな』は、物の状態が悪い場合にも使います。

☆へせる→叫ぶ
 この『へせる』は、『叫ぶ』と言う意味ですが、大声を出すという他に、びっくりしたと言う意味もあります。
同じような意味の言葉に、『しゃける』とか、「おらぶ』があります。

☆*へち→まちがった場所
 この『へち』は、『まちがった場所』と言う意味ですが、この辺りでは、まちがったことを言うなとか、関係ないことを言うなと言うばあいにも、『へちごとを言うな』のように使います。
例文→宿毛に行よるがじゃったら、この道は、とっとへちで。
解説→宿毛に行っているのだったら、この道は、全然違うよ。

☆*べったり→たくさん
 この『べったり』は、単純に、『たくさん』と言う意味です。
同じような意味の言葉に、『ざまに』、『何ぼでも』、『ぎょうさん』などがあります。

☆*へっちゃら→平気
 この『へっちゃら』は、単純に、『平気』と言う意味です。
ちなみに、難しいことは『骨がおれる』、『なんぎな』、『ずるない』など、いろいろな言い方があります。

☆*べっぴん→美人
 この』べっぴん』は、単純に、『美人』と言う意味です。
この辺りでは、女の子が大きくなってきれいになったことを、『べっぴんさんになった』と言います。
ちなみに、男の子が成長したことは、『若い士になった』と言います。

☆*べら→舌
 この『べら』は、単純に、『舌』と言う意味です。
体の名称のことは、「体の名称」のコーナーをごらんください。

☆*偏屈→変わり者
 この『偏屈』は、『変わり者』と言う意味ですが、ただの変わり者ではなくて、屁理屈を言う人のイメージです。

☆*へんしも→早く 急いで
 この『へんしも』は、『早く』とか、『急いで』と言う意味ですが、高知県を代表する方言の1つです。
例文→へんしも行かなあ、汽車に乗り遅れるぜ。
解説→急いで行かないと、汽車に乗り遅れるよ。

☆べんちゃら→ごますり
 この『べんちゃら』は、単純に、『ごますり』と言う意味です。


「ほ」

☆ほいたら→そしたら
 この『ほいたら』は、単純に、『そしたら』と言う意味です。
地域によっては、『ほんなら』と言う所もあります。

☆*ほうける→髪の毛や口ひげが伸びる
 この『ほうける』は、『髪の毛や口ひげが伸びる』と言う意味ですが、草などが、ぼうぼうに伸びることも『ほうける』と言います。
ちなみに、髪の毛がぼうぼうになることは、『がっそ』とか、『しゃぐま』と言います。

☆*ほうばい→仲良し
 この『ほうばい』は、単純に、『仲良し』と言う意味です。
ちなみに、友だちのことは『とぎ』と言います。

☆ぼけさく→まぬけ
 この『ぼけさく』は、単純に、『まぬけ』と言う意味ですが、この辺りでは、『ぬけさく』とも言います。
ちなみに、とろいは『とろこい』とか、『どんな』と言います。

☆ほこって→育って 実って
 この『ほこって』は、『野菜などが育つことや、果実がたくさん実ること』を言います。
ちなみに、発芽することは『もえる』と言います。

☆ほざく→文句をつける
 この『ほざく』は、『文句をつける』と言うような意味ではないかと思いますが、ただ『言う』と言う意味かも知れません。
聞いたことはありますが、詳しいことは分からないです。

☆*欲しいこと→もったいないこと
 この『ほしいこと』は、単純に、『もったいないこと』と言う意味です。
例文→あの野菜は、まだ食べれるがじゃったに、捨てちしもうて、欲しいことよ。
解説→あの野菜は、まだ食べれるのに、捨ててしまって、もったいないことよ。

☆ほたえる→騒動する 騒ぐ
 この『ほたえる』は、『騒動する』とか、『騒ぐ』と言う意味ですが、この辺りでは、すき放題することも『ほたえる』とか、『ほたえ放題』と言います。
同じような意味の言葉に、『つばえる』があります。

☆ほっこりせん→すっきりしない しゃきっとしない
 この『ほっこりせん』は、『すっきりしない』とか、『しゃきっとしない』と言う意味ですが、体の調子が悪いことや、物事が上手く行かないことを言います。

☆*ぼっちり→ちょうど
 この『ぼっちり』は、単純に、『ちょうど』と言う意味です。

☆*ぼつぼつ→そろそろ ゆっくり
 この『ぼつぼつ』は、そろそろと言う意味ですが、この辺りでは、『ゆっくり』と言う場合に使うことが多いです。

☆*ほっぱん→じんましん
 この『ほっぱん』は、食べ物で中毒を起こした時に出る『じんましん』のことを言います。
ちなみに、この辺りでは、中毒をおこすことを『あたる』と言います。

☆*ほとびかす→ふやかす もどす
 この『ほとびかす』は、『干ししいたけなどをもどすことや、乾いたものを湿らすこと』を言います。
同じような意味の言葉に、『つばける』があります。
ちなみに、乾くことは『はしらぐ』と言います。

☆*骨がおれる→やっかいな 大変
 この『骨が折れる』は、骨折すると言う意味ではなくて、『苦労すること』や、『難題を解決すること』を言います。
同じような意味の言葉に、『なんぎな』とか、『ずるない』があります。

☆骨がましい→骨ばかり
 この『骨がましい』は、魚などの小骨がたくさんあり、食べにくい状態を言います。
ちなみに、ぱさぱさして味がないことを、『ほた木(枯れ木)を食べよるみたいな』とか、『はい(ハエ)の頭を食べよるみたいな』のように、まずいものに例えて、それを強調することもあります。

☆ほのけにも→一言も 噂にも
この『ほのけにも』は、『一言も』とか『噂にも』と言う意味ですが、この辺りだけで使われている言葉かも知れません。
同じような意味の言葉に、『わさにも』があります。
例文→今日、発表会を見に行くつことは、孫には、ほのけにも言うちょらんがじゃけん。
解説→今日、発表会を見に行くことは、孫には、一言も言っていないのだから。

☆ほらをふく→嘘をつく 大話をする
 この『ほらをふく』は、単純に、『嘘をつく』とか、『大話をする』と言う意味です。
ちなみに、嘘をつく人のことは『ほらふき』と言います。

☆*ほり→米にわく虫
 この『ほり』は、『精米した米にわく虫』のことです。

☆*ぼる→もれる
 この『ぼる』は、『雨漏りがする』とか、『水が漏れること』を言います。

☆*ほろせ→ふしくれ
 この『ほろせ』は、蚊や虫に刺された時に、はれあがった部分を言います。
この辺りでは、『ぶしくれ』とも言います。

☆ポン→とっくり
 この『ぽん』は、日本酒や焼酎を入れる『とっくり』と言う意味です。
この辺りでは、『かんぴん』とも言います。

☆*ぽんと→全部 全て
 この『ぽんと』は、単純に、『全部』とか、『全て』と言う意味です。
同じような意味の言葉に、『ぴったり』があります。
ちなみに、わずかのことは『ちいと』とか『ちょびっと』と言います。

☆*ポンポン→オートバイ
 この『ぽんぽん』は、単純に、『オートバイ』とか、『スクーター』と言う意味です。
ちなみに、子どもに『ぽんぽん』というと、『お腹』のことになります。

☆*ほんなら→それでは
 この『ほんなら』は、単純に、『それでは』と言う意味です。
同じような意味の言葉に、『ほいたら』があります。

☆*ほんま→本当
 この『ほんま』は、単純に、『本当』と言う意味です。



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